Overview

awk4j は、 AWKスクリプト (pattern-directed scanning and processing language) を Java 環境で実行するための言語処理環境です。

AWKスクリプトを、中間言語としてのホスト言語に変換する トランスレータ方式を採用しており、 ホスト言語の世界でのスクリプティングが可能。 AWK の手軽さと、 ホスト言語が持つフレームワークを利用した、 マルチリンガル環境での新しい スクリプティングの世界を開くことができます。

• AWK の標準言語仕様 ("プログラミング言語AWK" の範囲) と GNU AWK の主要な拡張機能を実装しており、一般的な AWKスクリプトをそのまま実行可能
• AWKスクリプトを、中間言語としてのホスト言語に変換するトランスレータ
  • ホスト言語として、 Java, JavaFX, JavaScript, BeanShell, Groovy をサポート
  • ホスト言語のバイトコード・コンパイル機能による効率的 な実行が可能 (Android, Java, JavaFX, Rhino, Groovy)
• JSR 223: Scripting for the Java™ Platform を実装しており、 Java 言語から標準的な API によるスクリプトの利用が可能
• ホストスクリプト埋め込み機能 (#% で始まるコメント表記を使用) によるホスト言語連携が可能 (C言語の asm(), JSPの <%%>イメージ)

awk4j をダウンロードして、適当なディレクトリに展開する (アンインストールする場合は、このディレクトリを削除する)

• Java SE 6 SDK の導入
  Java SE Development Kit 6 をインストールして環境変数 "JAVA_HOME" を設定する。
  
  
• GNU make ユーティリティーの導入
  Win環境で make が必要なら GNU Make for Windows をダウンロードすればよい。
  
  
• GNU AWK の利用するCライブラリにより実行結果に差異が発生する [s]printf の指数部の最小表示桁数を調整する (winとLinuxの差異対応)
  
  # [-]d.dddde±[d]dd Win環境は 3、Linux環境は 2を設定 (省略値は 2)
  export org.awk4j.io.TextFormat.ExponentLength=最小桁数

  Note: サンプルの makefile は環境に合わせて値を自動設定しており、サンプルの範囲内での利用であれば特に意識する必要はない。 (詳細はサンプルおよび "高度な設定" を参照)

• その他 (オプション、 一部のサンプルで使用)
  
  • GNU AWK をダウンロードして解凍、 "gawk.exe" を make と同じ場所に置く
    日本語版 gawk 3.1.6 (20080704): http://www.kt.rim.or.jp/~kbk/gawk-3.1/
    英語版 gawk 3.1.6 (20071101): http://www.klabaster.com/freeware.htm
    
  • sed
    GnuWin32 - MiniSed for Windows 、 sed win32 など

• 以下のコマンドを入力して必要なパッケージを導入する。
  
  • Java 6 の導入 (GCJ のみ利用の場合は不要)
    
    $ sudo aptitude install sun-java6-bin sun-java6-fonts sun-java6-jre sun-java6-jdk sun-java6-plugin
  • GNU AWK の導入 (オプション、 サンプルで互換性検証に使用)
    
    $ sudo apt-get install gawk
  • GCJ の導入 (オプション)
    
    $ sudo apt-get install gcj
  
  
• 実行環境で利用するスクリプトをプラットフォームに合わせてコード変換する
  

  Note: awk4j - GCJ サポートを導入した場合は、Unicode に変換済み。

  nkf (漢字コード変換フィルタ) の導入

  $ sudo apt-get install nkf

  
  

  $ cd sample
  $ make UNICODE  #(EUCへの変換など詳細は sample/makeinclude 参照)

Note: 他言語連携を使用しないときは、 ここまでの作業でサンプルの実行が可能。 ドキュメント "さあ始めよう" を参照

• 利用したいホスト言語をダウンロードする (下記の関連リンクを 参照)
  
  • Java : Java にトランスレートする場合は、このセクションの作業は不要
  • BeanShell : ダウンロードして展開、 "bsh-??.jar" ファイルを上記 ext ディレクトリに置く
  • Groovy : ダウンロードして展開、 sample/makegroovy に、 "GROOVY_HOME" 変数を設定
  • JavaFX : ダウンロードして展開、 sample/makefx に、 "JAVAFX_HOME" 変数を設定
  • JavaScript (Rhino) : ダウンロードして展開、 "js.jar" ファイルを ext ディレクトリに置く
  • JavaScript (JSE6) : JDK に含まれるためダウンロードは不要
  • Jython : ダウンロードしてインストール、 sample/makepy に、 "JYTHON_HOME" 変数を設定

awk4j は オープンソース・ソフトウエア です。 GNU GENERAL PUBLIC LICENSE の下で SourceForge より配布しています。

• AWK 言語関連
  
  • FreeBSDawk - AWK 日本語マニュアル
  • 日本 GNU AWK ユーザー会 (JGAUC)
  • Gawk - GNU Project - GNU AWK 本家
  • gawk 3.1.5 - Effective AWK Programming - 日本語マニュアル
  • gawk 3.0.4 - Effective AWK Programming - 日本語マニュアル
  • プ ログラミング言語AWK - 著者 (Brian Kernighan) のページ
  • Effective awk Programming - O'Reilly Media, Inc.
  • sed & awk - O'Reilly Media, Inc.
  • Classic Shell Scripting - O'Reilly Media, Inc.
  
  
• AWK コマンド
  
  • gawk: GNU プロジェクトによる AWK 実装 : http://www.gnu.org/software/gawk/gawk.html
  • awk95: "プログラミング言語AWK" の著者による AWK 実装 : http://cm.bell-labs.com/cm/cs/awkbook/
  • Win版 awk: http://www.klabaster.com/
  
  
• ホスト言語
  
  • JavaFX: JavaFX SDK ダウンロードサイト : http://java.sun.com/javafx/downloads/
  • Rhino: Mozilla プロジェクトによる JavaScript の実装 : http://www.mozilla-japan.org/rhino/download.html
  • BeanShell: Java ライクなスクリプト言語の処理環境 : http://www.beanshell.org/download.html
  • Groovy: Java 環境で動作するスクリプトの処理環境 : http://groovy.codehaus.org/Download
  • Python: Jython ダウンロードサイト : http://www.jython.org/

1. awk4j について
2. インストール
3. ライセンス
4. 関連リンク